トムヤムクンランキングを作っていたら、表題の件について考えることになった。
もくじ
◆トムヤムクンランキング、変動
2018年にトムヤムクンランキングを作っていたのですが、今年はランク外だったジャスミンタイ四谷店が首位になりました。
あれだけティーヌンのことを二郎と呼び愛してきたくせにお前は背を向けるのか、という叱責はごもっともなのですが、私は自分が売れたら最後それまで学生の頃から尽くしてきてくれた現美容師aiko似の恋人そして同棲していた阿佐ヶ谷のアパートもろともを即捨て、女優崩れの野菜ソムリエと結婚し世田谷区に家を構え踏んだらすぐ死ぬようなちっちぇえ2匹の犬を飼う人間なので仕方がありません。
下記、今年のトムヤムクンランキングです。今年もありがとうございました。
1位 ジャスミンタイ 四谷店
麺をあらかた食べた後のスープに残ったもやしとレモングラスとわけわかんない屑野菜の最高バランスたべた〜〜〜〜〜〜い、の欲望だけで1位入賞です。秋からいまにかけて3回もリピートしてしまった。
・スープはそこまでクリーミーじゃないけどまあまあクリーミー
・エビはふつう
・イカあり
・小松菜？あり
・きのこあり
小松菜はいらないのではと思うがきのこ+イカがあるからでしょうか。味の深みがある。最近は生の玉ねぎがトップに置かれている店が多く、新規開拓を怠ってしまい安定感のあるこちらにお世話になりっぱなしでした。自分はきちんと処理されていない生の玉ねぎが本当に苦手なのでその良さがわからない、そこは申し訳ない。
2位 ティーヌン 神保町店
言わずと知れた二郎 なのですが最近いつもいた店員さんとあまり会えなくなっています。多分店長さんだったのですが変わったのかもしれない。味は安定しているのですがどうでしょうか。一時のようにまたもやしトッピングに鶏そぼろが入ることがないことを祈るのみです。頼むトムヤムペースト追加の裏オプションを絶やさないでくれ。また、一時のようにセンミー(極細麺)信者でなくなりつつあるため最近足が遠のいている。好きな麺うつりにけりないたづらにって古事記にも書いてあんだね。
3位 なし
なしです。渋谷のCONROWが陥落しました。嬉しいことにいつ行っても混んでいることが多く、ワンドリンク・お通しありは全然いいとしてもお通しの味が濃く生の玉ねぎが入っているため若干苦痛になってきてしまった。いい店なのですが喫煙OKも若干辛いためあまり行かなくなっている。生の玉ねぎは本当に難しい。
◆ワーストトムヤムクン
殿堂入り ブルックリンのトムヤムクン
は？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？
明らかに中国系の従業員しかおらずオーダー通す声聞いて即後悔したが、塩辛すぎて死ぬかと思った。灰色の食事が許されるのはモモの世界だけだぞ。これにチップ込みで$25、勉強代にしても高すぎるが、そう考えるのは日本の競争力が下がっているからかもしれないのでなんかやせ我慢してちょっと食べた。
初めはこれをタイ料理だと思って食べているニューヨーカーあるいは観光客を文化のない奴らめと哀れんだが、翻ってでは私はどうだろう？と考え始めてしまった。辺境グルメに狙いを絞りテーマパーク感覚で行きまくって、なんとなく文化的な好奇心を満たしている自分はどうなのか？
今に至るまで、この問題にかなりボディブローを食らっている。そもそもタイに行ったこともない私が「本当の」タイ料理を偉そうに語れるのか？いやない(反語)タイ王室づきの料理人になるまで許されないかもしれない。
いやちょっと待ってほしい。何かを批判するにあたって発言者の資質は関係あるのだろうか？批判は誰が言っても平等に精査されるものではないか？でもアランデュカスの美味しいと何食っても美味しいという同僚(いいやつ)の美味しいだったらデュカスの美味しいに興味わかない？あれ？？
◆人殺しが「人殺しちゃだめだよ」つったらなんか説得力ない問題
そもそも私は「人殺しが「人殺しちゃだめだよ」と言ったら説得力失せる問題」への答えをずっと出せないままでいる。
ええとつまり、人が何かを批判する際にバックボーンや知識の内容で、その人の発言内容の受け取られ方が変わるのはどういうこと？みたいな話。これはかなりうまく説明できないので申し訳ないのだがこの問題を考えちゃう具体的な場面例をいくつか挙げる:
・恋愛したことない人が恋愛について語る
・化粧下手な人が眉の描き方を語る
・服ダサい人がコーディネート術について語る
・サッカー選手でもないやつがサッカーについて語る
のような、う〜ん言ってることわかるんだけどその人のそれ知ったら説得力弱まるな…という場面。Aさんの発言の質の評価に、Aさんの過去の行動が関わってきてしまう、みたいな感じです伝わってくれ…私もちょっと悩んでるからうまく整理できていないかもしれないのだが、言いたいのはその人の実践力/行動結果と、知識/発言は切り離して考えられるのか？
ということ。私の理想は:
(1)「人殺しちゃだめだよ」 ←真理、正しい
(2)その人は過去に人殺した ←(1)の正しさには影響しない
なのだが、現実にはいやお前がそれ言うんかい、となる。
ちょっと人殺す、だと想像しづらいかもしれない。色々代入してみると:
・女殴っちゃだめだよ、というDV男
・味濃い方がおいしいよ、という味覚音痴
・あやこさんその漫才つまんないから眼鏡のコントしてみてよ、とアドバイスしてくれるすごいつまらないネタを書く作家
特に最後むずくないですか。
Aの漫才は〜だからxxすればいい、と言うむちゃくちゃつまらない奴、いますよね。もしそんなこと言うならお前やってみろ、とするならば、和牛の漫才について何か言えるやつは和牛より面白くないといけないことになる。
そんなことないだろ。
(少し話は逸れますが、私は芸能人は一般人からなんやかや言われるのが仕事だと思っているので言われれば言われるだけいいという思想を若干持っています)
サッカーのコーチが全員メッシじゃないといけないわけはない。
誰かが何かを言う、言ったことの質と、その人が実際にそれを実行可能かどうかは関係ないはずです。はず、なんですが、たまにそれが発言内容の評価に影響を与えてることがある。それでよくわからなくなる。上にあげた例文たちが全て同じ性質のものなのかも考え始めると不安になって気さえする。
私は、ブルックリンのくそまずいトムヤムクンを批判できるのでしょうか？
いやま〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ずかったよ！！！！！！
感情は論理を超えるし、私は論理なぞ犬に食わせ、太陽が眩しかったから人を殺して生きていくのも乙かなあと思いながら、メッシじゃないコーチがいていいじゃんとも思っている。
この問題についてはかなりまとまっていないので、おたよりはhellmotelayako[at]gmailまでお願いします。四谷でトムヤムクンを食べながら話しましょう。
でも何食べても美味しいって言う人、最高にいいよね
